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ホールシステムアプローチとは

ホールシステム・アプローチとは

ホールシステム・アプローチのホールとは「全体」という意味です。

組織や社会の課題を解決するために、一部の組織や上層部やプロジェクトメンバーが行うのではなく、一堂に集まって対話をしながら、様々な背景やコンテキストを共有しながら、解決したり意思決定したりする解決法・創造法の総称です。

会社全体や組織全体の課題を解決するためにホールシステム・アプローチを使うことは、組織文化を変えたり、人間関係を変えたりすることになり、非常に効果的な対策となります。

なぜ、ホールシステムアプローチが良いのか?

組織文化と組織風土の違いでも触れましたが、VUCAな時代と言われるように変化が速く、予測が困難で複雑な社会において、一部の組織や上層部やプロジェクトメンバーの知識やアイデアだけでは対処できなくなってきています。課題やテーマに関わる全ての利害関係者(ステークホルダー)の集合知やアイデアの方が、一部の組織や上層部やプロジェクトメンバーの知識やアイデアを上回ってしまうのです。

 

参考:トップダウンアプローチ、プロジェクトアプローチとは?

ホールシステムアプローチと逆のアプローチで、組織や社会の課題を解決したりテーマについて話し合うために、一部の組織や上層部やプロジェクトメンバーが行うことです。

よく、会社や組織の理念やビジョンや価値観を決めるのにトップダウンアプローチやプロジェクトアプローチという手法が行われますが、上述したように、VUCAな時代において一部の組織や上層部やプロジェクトメンバーの知識やアイデアだけでは対処できなくなってきています。

これまでの傾向を見てみるとトップダウンアプローチやプロジェクトアプローチで決定された事柄は、現場に即していない、市場や顧客の声を反映していないなどギャップが発生して動作しないことが見受けられます。

 

ホールシステムアプローチはボトムアップとは違う

ボトムアップは、経営陣やトップから現場の声として施策を出してくれと言われて実行したり、現場の自然発生的にやったりすることがあります。
どちらの場合であっても、現場で考えたことを上申し、何かしらの承認を得たり施策に反映されることを目的としていますが、最終的にボトムアップしたアイデアが経営陣やトップの都合によって変更されたりすることも多いと思います。最悪は上申されるもののリスクを取らない経営陣によって何も実行されないこともあります。つまり、ボトムアップは、明らかにボトムとトップという2つの層が対極して何かを生み出すというスタイルですが、ホールシステムアプローチは、ボトムとトップという概念を取り払い1つの層として何かを生み出そうというアプローチなので全く異なるアプローチだと言えます。

クロスファンクショナルチーム(CFT)という概念も概ねボトムアップアプローチと一緒です。クロスファンクショナルチームとトップという2つの層があることに大差はありません。

 

ホールシステム・アプローチの効果

  • 組織の全員が対話することで、全体としての一体感を高めて共通価値観を作り出せる
  • ステークホルダーが同一の情報にコンタクトできるので、システム全体を把握することができる
  • 変化に呼応した迅速かつタイムリーな意思決定ができる
  • 組織が自走することができ、自律的な問題解決や創造性を発揮できる(自己組織化の実現)

 

ホールシステム・アプローチが成功するには

  • 心理的安全性があること
  • 自己承認と他者承認が同時にされること
  • 話中心のワークショップが大事でエネルギーを高める
  • ステークホルダーのポジティブな側面に着目する
  • 対話のための入念な準備

 

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